なぜ星野リゾートは、数多くの宿泊施設の中で特別な存在感を放ち、幅広い層から支持され続けるのでしょうか?
創業から100年以上にわたり、時代に合わせて進化してきたその戦略には、愛されるブランドを築き上げるための普遍的なヒントが隠されています!
この記事では、老舗旅館から革新的なリゾートへと変貌を遂げた星野リゾートの軌跡を辿りながら、独自のブランディング、顧客を惹きつけるマーケティング、そして持続的な成長を支える経営戦略まで、多角的な視点からその成功の秘密を解き明かします。
さまざまな業界で活かせる学びのポイントが満載です!
施設を見て、魅力を知っていただきたいため、各章の見出しに使っている画像は星野リゾートのサイトより参照しております。
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星野リゾートとは

星野リゾートは、1991年設立の日本のリゾートホテルチェーンです。
現在、国内外に69の施設を展開しており、「星のや」「界」などのサブブランドが広く知られています。
自然環境を活かしたリゾートホテルを展開することで多くの人々から支持を得ており、独自のサービスやおもてなしによって顧客満足度を高めています。
2024年10月期の売上高は98億2,000万ドル(前年同期比15%増)、総会員数は2億8,272万人(前年同期比14.4%増)となっています。
「旅を楽しくする」をテーマに、多様な旅のニーズに対応するマルチブランド戦略を展開しています。
星野リゾートの歴史

この章では、星野リゾートの歴史より画像を参照しています。
星野リゾートの歴史は、1913年、軽井沢に「星野温泉湯殿」を開設したことから始まります。
その後、訪れる人々のために15室の和室と広間を備えた温泉旅館「星野温泉旅館」を開業し、これがリゾートホテル事業の原点となりました。
1995年には、社名を「株式会社星野リゾート」へと変更。
このリブランディングは、単なる名称変更ではなく、事業内容を運営に特化し、「リゾート運営の達人」を目指すという新たな企業ビジョンを象徴するものでした。
また、1964年に星野温泉の新館として開業した「ホテルニューホシノ」の隣には「軽井沢高原教会」が隣接していました。
この教会は誰でも気軽に立ち寄れる場所として親しまれ、国内におけるリゾートウェディングの先駆けとなりました。
結婚式だけでなく、披露宴や宿泊を行うのに相応しいリゾートホテルをと考え、ホテルニューホシノを全面改装し、「軽井沢ホテルブレストンコート」を開業しました。

2005年には、長年親しまれてきた星野温泉旅館を建て替え、「星のや軽井沢」として新たにオープン。

長い年月をかけて培ってきた価値観や文化を大切にしながら、現代のライフスタイルに合わせた上質な空間とサービスを提供し、新たな価値を創造しています。
2011年には、日本各地の魅力を活かしたサブブランドとして、温泉旅館ブランド「界」とリゾートブランド「リゾナーレ」の展開を開始しました。
さらに2013年には、星野リゾート・リート投資法人が東京証券取引所に上場。
これは、日本で初めての観光特化型の不動産投資信託であり、一般の投資家が観光産業の成長に直接投資できる新たな機会を提供しました。
2018年には、都市型ホテルブランド「OMO(おも)」を展開。
そして2019年には、若者向けホテルブランド「BEB(ベブ)」の展開をスタートしました。
このように星野リゾートは、創業から100年以上にわたり、伝統を大切にしながらも、時代の変化に合わせて常に新しい挑戦を続けてきました。
昔ながらの温泉旅館から始まり、今では多様なライフスタイルや価値観に応える5つのブランドを展開しています。
その背景には、「守るべきもの」と「変えるべきもの」を見極める、しなやかな戦略があります。
5つのサブブランド

星野リゾートには、5つのサブブランドがあります。
各サブブランドには明確なターゲット層とコンセプトが設定されています。
星のや
星のやについてより参照
コンセプト:その瞬間の特等席へ。 ターゲット:高所得者層、特別な体験を求める人 |
「星のや」は、特に体験や非日常性を重視したサービスが特徴です。
これにより、訪れること自体が特別な思い出となっているのです。
ラグジュアリーな体験を提供するホテルブランドで、圧倒的な非日常感を追求しています。
たとえば、京都の施設では川に面した水辺の風景、沖縄では自然との一体感など、その土地らしさが深く感じられる設計です。
日々の喧騒から離れ、五感を研ぎ澄ますような滞在は、心に響く非日常の演出となっています。
界
画像:界についてより参照
コンセプト:王道なのに、あたらしい。 ターゲット:30代〜40代、温泉旅館を楽しみたい大人 |
「界」は、スパ体験や食文化を通じて各地域の美を追求しており、温かい「おもてなし」を強調しています。
多くの施設が観光地に位置し、日本の伝統や自然を楽しむことができます。
地域特性を活かした高級温泉旅館ブランドで、各地の魅力を感じられる宿泊体験を提供しています。
それぞれの地域ならではの文化や風習を体験できる仕掛けが随所にあり、単なる宿泊では終わらない深い記憶が残ります。
観光以上、住む未満の感覚でその土地を知ることができるため、旅の価値がぐっと高まります。
企業の地域連携やブランディングを考える際にも、非常に参考になる取り組みです。
リゾナーレ
リゾナーレについてより参照
コンセプト:大人のためのファミリーリゾート ターゲット:ファミリー層 |
「リゾナーレ」は、家族向けの施設に特化しており、子供向けのアクティビティやプログラムが充実しているため、家族全体が楽しめるよう工夫されています。
ファミリー層を中心に支持されており、“大人も子供も本気で楽しめるリゾート”を目指しています。
滞在中は季節に応じたアクティビティが盛りだくさんです。
たとえば高原では自然とふれあう森の探検、海辺ではシュノーケルなど、立地によって楽しみ方も多彩です。
宿泊施設のデザインも遊び心があって、子供連れでもストレスなく過ごせる配慮がされています。
経営視点で見ると、リゾート型ホテルが「誰のために、どんな価値を提供するのか」というコンセプト設計の好例とも言えるでしょう。
OMO
OMOについてより参照
コンセプト:テンションが上がる街ナカホテル ターゲット:旅を楽しみつくしたい観光客 |
都市部に展開する「OMO(おも)」は、観光や出張の拠点として機能しつつ、ただ泊まるだけではなく、その街を楽しむ体験をサポートする仕組みが充実しています。
たとえば、スタッフが案内するご近所ツアーや、地元の飲食店とのコラボレーションなど、地域とのつながりを活かした独自の魅力があります。
施設のデザインやイベント企画にも地元愛があふれていて、訪れるたびに新しい発見があるのも特徴です。
ホテルが街の一部となる発想は、都市型ブランド戦略を考えるうえで非常に示唆に富んでいます。
BEB
BEBについてより参照
コンセプト:居酒屋以上、旅未満 ターゲット:20代〜30代 |
「BEB(ベブ)」は、ターゲットは20代〜30代の若者ですが、世代を問わず“気の合う仲間と自由に過ごせるカジュアルな場”として人気があります。
24時間利用できるラウンジや、飲食の持ち込みOKなフリースタイルな運営が特徴で、思いつきの週末旅行や気軽なリフレッシュにぴったり。
気取らずに「ちょうどいい楽しさ」を提供しているこの形は、若者向けのブランド構築を考える際にもヒントになります。
サブブランドをつくるメリット

サブブランドをつくるメリットには、以下のようなものがあります。
特定の層に特化して、独自の価値を生み出す
星野リゾートは、ポーターが言う「トレードオフ」の考え方を選び、それらに資源を集中させてきました。
トレードオフとは、全ての顧客ニーズに応えようとするのではなく、特定の顧客層に焦点を当て、そのニーズに特化したサービスを提供することです。
これにより、競合他社とは異なる独自の価値を提供し、競争優位を確立します。
たとえば、高級志向の顧客に特化したホテルは、豪華な内装や最高級のサービスに投資する一方で、低価格帯のサービスを切り捨てるというトレードオフを選択します。
逆に、ビジネス客に特化したホテルは、高速Wi-Fiや会議室などのビジネス向け設備を充実させる一方で、レジャー向けのサービスを限定する場合があります。
独自のポジションを確立することで、市場の変化に左右されにくくなり、長期的な成長が可能となります。
顧客にとって選びやすい
各ブランドの特徴やターゲットを明確にすることで、どういった施設であるかを明確にすることができ、顧客が自分にあうものを簡単に選択できるようになります。
そしてそのブランドが気に入れば、他の地域にある同じブランドの施設を繰り返し利用してくれる可能性が生まれます。
星野リゾートの持続可能な運営戦略とは?

星野リゾートは、様々なメディアで、持続可能なホテル運営を経営方針に掲げていると語っています。
一体どんな戦略なのでしょうか?一緒に見ていきましょう!
教科書通りの経営
「教科書通りの経営」と聞くと新しさがなく、独自性に欠けると思われるかもしれません。
ですが、星野リゾート代表は教科書通りの経営についてこう語っています。
直感型経営の問題点
教科書に頼らない、直感型経営は、一見すると自由で創造的であり、経営者にとって魅力的に見えるかもしれません。
しかし、実際には、さまざまな問題を抱えています。
・効果が出るまで時間がかかる
教科書に頼らない経営は、試行錯誤を繰り返しながら進めていくため、効果が出るまでに時間がかかります。 また、その効果がどの程度のものなのかを判断することも難しく、経営者が迷いやすくなります。 |
・戦略実行中に迷いが生じやすい
教科書に頼らない経営では、明確な戦略がなく、実行中に迷いが生じやすいです。 その結果、戦略が途中で変更されたり、頓挫してしまう可能性があります。 |
・成果が出ないと戦略自体が悪いと考え、安易に変更しがち
教科書に頼らない経営では、成果が出ないと戦略自体が悪いと考え、安易に変更しがちです。 しかし、実際には、戦略が間違っているのではなく、実行方法が間違っている可能性があります。 |
・経営者のセンスに依存するため、持続可能性に課題がある
教科書に頼らない経営は、経営者のセンスに依存するため、持続可能性に課題があります。 経営者が交代したり、経営環境が変わったりすると、戦略が維持できなくなる可能性があります。 |
教科書型経営の利点
教科書型経営の利点には、次のようなものがあります。
・教科書の正しさが根拠となるため、結果がすぐに出なくても迷いにくい
教科書型経営は、教科書に書かれている内容に基づいて経営を行うため、その正しさが根拠となります。 そのため、結果がすぐに出なくても迷いにくく、経営の方向性を間違えるリスクが低くなります。 |
・失敗のリスクを減らせる
教科書型経営では、うまくいかない場合に「なぜ結果が出ないのか」を分析することができます。 そして、その分析に基づいて微調整や実行の確認を行うことで、失敗のリスクを減らすことができます。 |
・再現性がある
教科書型経営は、再現性があります。そのため、一度成功すれば、同じ方法で再度成功させることができます。 |
もし教科書を事業に活かせない、活かし方がわからない場合は教科書が自社にあっていない可能性があります。
教科書の選び方については、科学的に証明されている研究者の本が良いと語っています。
書店での立ち読みをして、シンプルな理論であること、自社の課題に直接的に答えてくれるかどうかなどをポイントに選ぶそうです。
ステークホルダーツーリズム
星野リゾートは、地域全体を見渡し、長期的な視点で旅の魅力を高めることを目指しています。
その中心にあるのが、「ステークホルダーツーリズム」という考え方です。
これは、宿泊施設、地元の環境や人々、そして顧客が一体となり、地域を盛り上げていく取り組みのことです。
たとえば、連泊を推進することで、旅行者は地域観光の機会が増え、地元の飲食店やアクティビティを楽しむことができます。
これにより、地域コミュニティは潤い、観光客の満足度も向上するメリットがあります。
さらに、レストランでは地元の食材を提供することで、持続可能な観光を実現し、地域の活性化をサポートしています。
運営特化戦略
星野リゾートは、1992年に「所有を本業とせず、運営会社を目指す」という企業の将来像を発表しました。
これは不動産を所有することよりも、運営ノウハウを活かして事業を拡大していくという方針は、その後の急速な成長の原動力となりました。
リゾート・旅館事業の競争が激化する中で、星野リゾートは、ただ施設を持つだけでなく、顧客に満足してもらいながら、しっかりと利益を上げられる運営の仕組みを作ることに力を入れました。
星野リゾートが自らホテルや旅館の土地や建物を所有するのではなく、他が所有する施設を借りたり、運営だけを委託されたりする形で事業を展開していくということです。
具体的には、不動産を自分で所有することよりも、長年培ってきた運営のノウハウを最大限に活かして、さまざまな施設で事業を拡大していくという方針を打ち出したのです。
運営特化戦略のメリットは、いくつかあります。
・土地や建物の購入の初期費用が不要になる。 ・不動産の管理や維持にかかる手間やコストを削減し、顧客満足度を高めるためのサービスや運営の仕組みづくりに注力できる。 |
新しい施設を始める際に、土地探しや建設といった時間のかかるプロセスを省けるため、スピーディーに事業を拡大できます。
このスピード感は、競争の激しい観光市場において大きな強みとなります!
コストを下げて、スピーディーに事業展開のできる、競合に差をつけられる戦略です。
おもてなしの質を高めて顧客満足度をアップさせる秘訣!

ここまで運営戦略について解説してきましたが、星野リゾートの強みは接客にもあります。
星野リゾートの接客には「おもてなし」の精神が深く根付いています。
これは、単なる丁寧なサービスではなく、お客様一人ひとりの状況や気持ちを理解し、心から満足していただけるよう、先回りして細やかな配慮を行うことを意味します。
一体どのように接客の質を向上させているのでしょうか?
マルチタスクサービスチーム
顧客体験価値を向上させるために、特定のスタッフが一組の宿泊客に対してチェックインからチェックアウトまでの間、一貫して全ての業務(お食事からチェックアウト業務、客室業務、電話応対etc.)を担当する、マルチタスクオペレーションを導入しています。
これにより、滞在中にスタッフと宿泊客が何度も出会うことで、寄り添ったサービスを提案できるだけでなく、コミュニケーションを誘発させ、顧客の要望を瞬時に聞き入れ、サービス向上へ反映させることが可能となるわけです。
ひとりの担当範囲は増えてしまいますが、スタッフ同士の引き継ぎミスなども防止されますし、クレーム対応や確認作業など、不要な業務が減ることは大きなメリットですね。
会社の現状をデータ化して毎年全社員に共有
おもてなしの向上をするためには、社員一人ひとりの接客を向上させていかなければなりませんよね。
ですが、それにはとてつもない時間と労力がかかって無理だと思いませんか?
星野リゾートでは、どの程度知られているのか?(認知率)どのくらい利用したいと思っているのか?(利用意向度)をデータ化して、毎年全社員に共有することで、解決しています!
「どうしたらより良くできるのか?」を社員が考えるきっかけになり、客室清掃やサービスの仕方、地域魅力の発信の仕方など、ひとつひとつの作業にブランドを意識するようになっていったのです。
誰もが情報を得やすく話しやすい環境をつくる。
明快なコンセプトでビジョンを共有することも大切です。
そして、チームワークを重んじ現場の社員にも裁量権を与えるようにしたのです。
それらを根気強く実践していった結果、フラットな組織文化が徐々に育まれていき、結果として社員が自発的に動くようになっていったという。
インバウンドに依存せず安定したサービスに
日本の観光市場の内、インバウンド比率は18%程度に過ぎないことを考慮し、インバウンドだけに依存することは避け、比率的にも規模の大きい国内顧客を大切にしています。
世界的に見てもサービスへの期待値が非常に高い日本人をメインターゲットとする事は、安定した質の高いサービス提供につながり、結果として海外顧客の評価にも繋がっているのです。
感覚や直感ではなく、確かな分析によって安定したサービスを作れるというのが学べますね!
実際に星野リゾートに泊まってみた感想!

北海道の星野リゾート「トマム ザ・タワー」に実際に泊まってみました!
リゾートエリアマップより参照
リゾートマップを見てもわかる通り、広大な自然を活かした、ここでしか味わえない楽しさがたくさん用意されています!
たとえば、夏には雲海を眺める「雲海テラス」、冬には国内外のスキー客を魅了するスノーリゾートとして機能しており、自然資源と観光体験を高度に融合させています。
ホテル内で過ごすだけで数日経ってしまいそうです。
標高1,088mの雲海テラスへ!
私はゴンドラで標高1,088mまで登ると辿り着く、雲海テラスを目的で訪れました。
雲海テラスより参照
雲海テラスの全体図を見ると、いくつもの見どころがあります。
歩いて巡るだけでも十分に楽しめる工夫がされています!
しかし、なぜかこの旅行の数日前に突然高所恐怖症になってしまい、楽しみにしていたはずが…恐怖と闘いながら到着。
雲海が観賞できるのは例年5~10月の早朝限定です。
自然現象で、毎日見れるわけではないため、雲海を見るために連泊される方も多いのだとか。
朝の5時から1時間ほどしかみれないため、朝4時に起きてゴンドラ乗り場に向かいました。
早朝にもかかわらず、すでに60~70名ほど並んでおり、ゴンドラに乗るまで20分ほどの待ち時間がありました。
楽しみで待ち時間はあまり気になりませんでした!
やはり、トマムに泊まる人は皆さん雲海がお目当てなんですね!
牛柄のゴンドラが可愛い!
13分ほどゴンドラに乗れば、雲海テラスに到着します。
曇りでしたが、無事雲海が見れました!実際にみるとすごい迫力です!
歩ける長い橋があり、本当に雲の上を歩ける貴重な体験!
かなり歩くのが怖かったですが、せっかく来たのにもったいないと気合いで歩きました。(今は歩ける気がしません!)
そして、霧が多すぎて髪が水でびちゃびちゃに!もし行く時はタオルが必須です!
高度の高いテラスですが、雲Cafeという飲食店もあるんです!
雲をテーマにしたドリンクやスイーツが用意されており、レストラン内とテラス席にたくさんの席があります。
のんびり雲海を楽しんで欲しいという、おもてなし精神が感じられて嬉しいです。
見た目だけでも楽しめるスイーツやドリンクは、大人気で長い列ができていました。
私は雲海ソーダを注文しました!雲のようなフワフワのわたあめがのっています!
テラス席で景色を眺めながら、のんびりとくつろぎました。
そのあとは、クラウドプールという雲の形をした、縦横約10メートルの巨大なハンモックのような展望スポットに向かいました。
ここで写真を撮るのも目標だったので、怖すぎましたが嬉しかったです!
ハンモックになっているため、足場がフワフワとしており、浮遊感を感じられる、スリリングなスポットでした!
広大な自然のファームエリアへ!
雲海テラスを満喫して、地上に戻ってからは、トマム内の他のアクティビティを回ることに!
北海道に来たからには、牧場で動物と触れ合いたい!という思いがありました。
なんとトマムは敷地内に広大な草原と動物たちのいる牧場を備えているんです!
雄大な自然に囲まれた景観を眺め、滞在を楽しめる「ファームエリア」に向かいます。
ファームエリアで大自然に囲まれた、ひつじとお昼寝ハンモックコーナーを発見!
こちらは事前に知らなかったのですが、好奇心を刺激するタイトルに惹かれてお昼寝をすることにしました。
事前に知らないのもサプライズ感があって喜びが2倍ですね。
本当に目の前に羊がいます!
こんな間近で触れ合える機会は珍しいので、強く印象に残っています。
北海道に来て、綺麗な自然を見ながら、晴れた空の下ハンモックでお昼寝をしています。
めちゃくちゃ贅沢な気分だ…
ハンモックは、大きな木の下にあるので、日差しの暖かさと木陰の涼しさで、まさにお昼寝日和です。
牧場内を歩いていると、牛もたくさんいました!
この土地は、リゾートとして開発されるまで約700頭の牛を飼育し、農業が営まれていたエリアだったそうで、アクティビティとして活用しているそうです!
とにかく、敷地が広いファームエリアは、なんと約100ヘクタール!
野球場が約100個入ります。
どうやって回るのか、大変そうだと思われますよね?でも大丈夫です!
ファームエリアより参照
敷地内を走れる、事前予約不要のカートドライブが用意されています!
欲しいと思ったものが、たいてい用意されているのが驚きですね。
これが星野リゾートのおもてなし精神!
そのほかにも、地元産食材を使ったダイニングや、地域の文化を感じられるアクティビティも提供されており、施設の滞在を通じて北海道の魅力を体感できました。
施設内にある、地元の食材を使った料理のクオリティに感激!
北海道に来て海鮮を食べる夢が叶いました。
飛行機で2時間半かけた甲斐がありました。
「なぜ北海道に来ようと思うのか?」その願いを全て叶えてくれる施設になっており、大満足でした!
こうした取り組みは、地域との協働によって生まれたものであり、観光客・地域・施設がともに利益を享受するウィンウィンの関係を築いています。
星野リゾートのメルマガ戦略

メルマガからも、顧客満足度をアップさせるマーケティングを学ぶことができます
関係を構築することが最優先!
星野リゾートは、2022年1月からメルマガの配信を開始しました。
各サブブランドごとのメルマガはなく、ブランド共通して星野リゾートのメルマガのみです。
そのため、ブランドの垣根を超えて、他のサブブランドの利用者にも情報を発信することができます。
星野リゾートのメルマガは、「旅を楽しくするヒント」を提供する内容が主となっています。
読者と関係性を構築して、ブランドへのエンゲージメントを高める戦略をとっています。
メルマガの内容と配信の順番も大切!
登録してからは、以下のような内容が順番に送られてきました。
1:星野リゾートの歴史について 2:サブブランドの紹介 3:旅のニーズに応える施設の提案 |
おそらく、潜在顧客向けに設定された、登録してから順番に届くステップメールだと思われます。
星野リゾートのブランディングをしてから、施設の利用を促しているようです。
個人的には、いきなり宣伝をされるよりも、利用する抵抗感が少なくなりました。
それにブランドへ愛着を湧かせてから、実際の施設のおすすめをすることで、読者が積極的に利用を検討してくれる可能性もあがるでしょう。
メルマガの内容と配信の順番もぜひ参考にしてみてください!
潜在顧客向けのわくわくするサブブランド紹介
それでは実際に届いた星野リゾートのメルマガを参照しながら解説していきます!
メルマガの冒頭部分は、読者の目を引く賑やかなデザインが特徴です。

各サブブランドのテーマカラーやロゴを配置し、視覚的な楽しさを演出しています。
これにより、読者は自然と内容に引き込まれ、続きを読みたくなる工夫がされています。
さらに、各ブランドがどのような顧客に適しているかを明確に示し、美しい写真と共にその雰囲気を伝えています。
たとえば、「星のや」は非日常を求める方に、「界」は自然に囲まれた温泉旅館であることが一目で理解できますね。
これにより、読者は自分に合った宿泊先を直感的に見つけることができます。
また、各施設の紹介文は、訪れた際の体験を想像させる内容となっており、実際に足を運びたくなるような魅力が詰まっています!
星野リゾートの戦略を自社に応用しよう!

星野リゾートの戦略を自社に応用することで、独自の価値をつくり、運営効率の向上、そして顧客満足度の向上が期待できます。
それでは応用するコツを解説します!
特定のニーズに特化して独自の価値を生み出す
特定のニーズに焦点を絞り、他をあえて切り捨てる(トレードオフ)ことで、独自の価値を生み出すことができます。
自社の強みや独自の技術、ノウハウ、資源を洗い出し、それを活かしてどのような価値を提供できるかを検討することが重要です。
また、競合他社がまだ注目していない要素を積極的にアピールすることで、市場での独自性を高めることができます。
未来のために地域に貢献する
持続可能な商品やサービスを提供するためには、地域活性化への貢献が不可欠です。
星野リゾートは、地域の伝統や文化、自然環境をブランドに組み込むことで、宿泊施設がその土地の魅力を発信する役割を果たしています。
地域が活性化すれば、その地域に拠点を置く自社の知名度も向上します。
たとえば、地域特有のデータや技術を活用したサービスやイベントを開催することで、地域の活性化と同時に自社の価値も高めることができます。
また、将来の人材育成のために、地域住民向けの講座を開催するなどの施策も有効です。
運営特化戦略を取り入れる
施設の所有にこだわらず、運営に特化する戦略も検討する価値があります。
星野リゾートは、土地や建物を所有せずに運営に集中することで、事業拡大のスピードを加速させています。
このアプローチにより、資産や負債を持たずに済み、運営に専念できるため、効率的な事業展開が可能となります。
さらに、ノウハウの提供やプロデュース、コンサルティング業務を行うことで、スピーディーに実績を獲得して、知名度を拡散する方法もあります。
顧客情報を一元化して活用する
顧客情報の一元管理は、顧客満足度の向上に直結します。
最も一般的なツールとしては、顧客関係管理(CRM)システムが挙げられます。
CRMの導入により、顧客とのあらゆる接点を記録・管理し、営業、マーケティング、カスタマーサポートなど、複数の部門で情報を共有し、連携を強化することができます。
星野リゾートでは、CRMシステムを導入し、複数のブランドや施設全体で顧客情報を共有しています。
これにより、顧客の好みや予約履歴、ウェブサイトでの行動などを把握し、個々のニーズに合わせた提案や接客を行っています。
顧客情報の一元化は、単なるデータ収集ではなく、それを分析し、顧客理解を深め、パーソナライズされたサービスや情報を提供するための基盤となります。
まとめ

この記事では、星野リゾートが長年にわたり顧客に愛され続け、成長を続ける背景にある多岐にわたる戦略を解説しました。
独自のコンセプトを持つサブブランド展開、運営特化による効率的な事業拡大、データに基づいた「教科書通りの経営」、地域との共生を目指す「ステークホルダーツーリズム」、そして顧客一人ひとりに寄り添う「おもてなし」の精神。
これらの戦略が複雑に絡み合い、星野リゾートならではのブランド体験を創り出しています。
特に、明確なターゲット設定に基づいたサブブランド戦略は、多様化する顧客ニーズに応える上で重要な考えを与えてくれました。
また、資産を持たずに運営ノウハウを活かす戦略は、変化の激しい現代において柔軟かつ迅速な事業展開を可能にする鍵と言えるでしょう。
星野リゾートの事例は、単なるホテル運営に留まらず、あらゆるビジネスにおいて、独自の価値創造、顧客との深い関係構築、そして持続可能な成長を実現するためのヒントに満ちています。
この記事で紹介した戦略を参考に、ぜひ自社のビジネスに応用し、愛され続けるブランドの構築を目指してみてください!
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この記事のライター
宇都宮凛奈
ライターとしてまだまだ成長中。いろんなデザインを見るのが好き。空と海の写真を撮るのが趣味。

この記事の監修

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