「ユニクロ」
誰もが一度は着たことがあるであろう、国民的ブランドですよね。
シンプルで高品質な服は、私たちの日々の生活に寄り添い、欠かせない存在となっています。
ユニクロは、日本国内だけでなく、世界中で愛されるグローバルブランドです。
2000以上の店舗を世界中に展開し、その人気はとどまるところを知りません。
なぜ、ユニクロはここまで成功できたのでしょうか?
その答えは、卓越したブランディング戦略にあります。
そこで今回は、ユニクロのブランディング戦略を徹底的に分析し、その成功の秘訣を解き明かしていきます!
ユニクロの歴史、数々の革新的な戦略、そして「LifeWear」というコンセプトに込められた想い。
これらを通して、ユニクロがどのようにして顧客の心を掴み、唯一無二のブランドを確立してきたのかを紐解いていきます。
ぜひ最後までお読みください!
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ユニクロの歴史

ユニクロは、1949年に山口県宇部市で「小郡商事」として創業し、紳士服の販売店からスタートしました。
その後、1984年に「ユニクロ」1号店をオープンし、カジュアルウェアの販売を開始しました。
1990年代には、フリースブームを背景に、ユニクロは日本中で大人気となり、企画から製造、販売までを一貫して自社で行うSPA(製造小売)というビジネスモデルを確立しました。(SPAについては、後ほど詳しくご説明します。)
1991年には、小郡商事株式会社から株式会社ファーストリテイリングへと社名を変更し、持株会社体制に移行しました。
現在、ユニクロはファーストリテイリングが運営する主力ブランドであり、他にも「GU」「Theory」「PLST」など、多数のブランドを展開しています。
しかし、2000年代初頭には、フリースブームの反動もあり、売上低迷に苦しむ時期がありました。この状況を打開するため、ユニクロはブランディング戦略を大幅に転換しました。
佐藤可士和さんによる革新的なブランド戦略
ユニクロは、外部アートディレクターとして佐藤可士和さんを起用し、ブランドロゴとフォントを刷新しました。
この方は、ユニクロの他に「楽天」や「セブン-イレブン・ジャパン」など数々の有名企業のブランド戦略を手がけた人物で、革新的なデザインで知られています。
この刷新により、ユニクロのブランド認知度は飛躍的に向上し、赤と白の新しいロゴはユニクロのアイデンティティを象徴するものとして、世界中に浸透しました。
「LifeWear」コンセプトの導入
「LifeWear」というコンセプトを導入し、シンプルで高品質な日常着を提供するブランドとしての方向性を確立しました。
このコンセプトは、ユニクロの商品開発やマーケティング戦略に大きな影響を与え、顧客に「快適で機能的な日常着」という価値を提供するブランドとしての地位を確立しました。
これらの戦略転換により、ユニクロはブランドイメージを一新し、再び成長軌道に乗ることができました。
その後、ユニクロはグローバル展開を加速させ、世界中で愛されるブランドへと成長しました。
現在では、世界中に2000以上の店舗を展開し、年間売上高は2兆円を超えるまでに成長しています。
ユニクロの歴史は、常に変化を恐れず、挑戦し続ける企業の姿勢を示しています。
ユニクロが提案する「LifeWear」
「LifeWear」は、ユニクロが提案するブランドコンセプトであり、シンプルで上質な服を通じて人々の生活を豊かにすることを目指しています。
「Made for All」戦略
「服を通じてあらゆる人の生活をより良くすること」
これは「LifeWear」の中心にある理念であり、ユニバーサルなブランドイメージの構築に繋がっています。
年齢、性別、国籍を問わず、あらゆる人が快適に着用できる服を提供しています。
UNIQLO Sustainability
ユニクロは持続可能な社会を目指し、環境負荷を低減し、人権を尊重する取り組みを行っています。
これらの取り組みは、グローバル規模で展開されており、良い服を通じて社会をより良く変えることを目指しています。
リサイクル活動
ユニクロは、服を通じて社会をより良くすることを目指し、様々な取り組みを行っています。その一つが、「RE.UNIQLOプロジェクト」です。
RE.UNIQLOプロジェクトは、不要になったユニクロの服を回収し、リユース・リサイクルする取り組みです。
このプロジェクトは、2001年からスタートしました。
顧客が店頭に不要になったユニクロの服を持ち込むと、ユニクロはそれを回収し、発展途上国に寄贈したり、新しい服の素材としてリサイクルしたりしています。
RE.UNIQLOプロジェクトは、環境負荷の低減に貢献するだけでなく、服を通じて社会貢献もできるという点で、ユニクロのブランディングに大きく貢献しています。
このプロジェクトを通じて、ユニクロは「サステナビリティ」を重視する企業としてのイメージを確立しました。
チャリティプロジェクト「PEACE FOR ALL」
「PEACE FOR ALL」は、世界中の人々が平和への願いを込めたデザインTシャツを販売し、その収益を平和活動に寄付するプロジェクトです。
このプロジェクトは、2022年にスタートしました。著名なアーティストやデザイナーが平和への願いを込めたTシャツをデザインし、ユニクロの店舗やオンラインストアで販売されています。
Tシャツの売上金は、国連機関やNGOを通じて、世界中の紛争や貧困に苦しむ人々への支援活動に充てられます。
このプロジェクトを通じて、ユニクロは「平和」を重視する企業としてのイメージを確立しました。
難民支援と雇用
ユニクロは、国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)と連携し、難民支援活動を世界中で展開しています。
難民キャンプでは、衣料品の提供や、生活環境の改善などを行っています。また、難民の自立を支援するため、雇用機会の提供や職業訓練も行っています。
ユニクロは、難民支援を通じて、人道的な責任を果たすとともに、多様性を尊重する企業としての姿勢を示しています。
「LifeWear」というコンセプトは、あらゆる人の生活をより豊かにする服という意味ですが、難民支援はまさにその具現化と言えるでしょう。
ユニクロは、社会貢献に関心を持つ顧客層からの支持を得ることで、ブランドイメージを向上させています。
さらに、難民雇用は、ユニクロのビジネスにもプラスの影響をもたらしています。多様な人材を受け入れることで、組織の活性化やイノベーションに繋がっています。
ユニクロの難民支援と雇用は、社会貢献と企業成長を両立させる好例と言えるでしょう。
SDGsへの取り組み
ユニクロは、環境への影響を最小限に抑えるため、服の生産過程において革新的な技術を導入し、無駄を削減するSDGs活動を推進しています。
これにより地球と共生し、より持続可能な社会を築くことを目指しています。
また、環境や社会に配慮した企業姿勢は、顧客からの信頼を得やすく、長期的な企業成長にも繋がります。
UNIQLO Masterpiece
「究極の普段着」を提供することを目指しているUNIQLO Masterpiece。
このラインの中心にあるのは、一貫したテーマ、すなわち生活を豊かにする服づくりです。
シンプルで上質な服を通じたライフスタイルを提案するとともに、シーズンごとに変化するトレンドの中にも常に革新を図り続け、60以上の商品を展開しています。
さらに、デザイン、縫製、素材選びに至るまで工夫を凝らして製作されているのが特徴です。
LifeWear Magazine
ユニクロが発行する「LifeWear Magazine」は、2019年8月に創刊されました。
この雑誌には、ユニクロの掲げるシンプルで高品質、そして細部にこだわる哲学が反映されており、ファッションやライフスタイルに関する独自の視点が盛り込まれています。
全国のユニクロ店舗や代官山 蔦屋書店などで無料配布されており、多くの人々に手に取られています。
さらに、電子書籍バージョンはAmazon Kindleを通じてアクセス可能で、HPのアーカイブからも閲覧できます。
顧客を惹きつけるブランド戦略

ユニクロは、顧客を惹きつけるための様々なブランド戦略を展開しています。
SPAによるコストリーダーシップ戦略
ユニクロは、企画・生産・販売を自社で一貫管理するSPA(Speciality store retailer of Private label Apparel)戦略を採用しています。
このSPA戦略により、ユニクロは、商品の企画から製造、販売までを自社でコントロールすることができます。
そのため、外部の企業に企画や製造を委託する場合に発生する中間マージンを削減することができ、大幅なコストダウンにつながります。
ここで、SPA戦略のメリットを簡単に紹介します!
流通コストを削減できる:製造から販売まで自社でコントロールし、コストを抑え、無駄なコストを削減できるため。 トレンドを商品に素早く反映できる:トレンドに即座に対応でき、顧客のニーズを直接反映できるため。 ブランドイメージを伝えやすい:一貫したブランド体験を提供し、顧客との関係を強化できるため。 効率的に在庫管理ができる:販売状況に合わせて生産量を調整し、過剰な在庫リスクを軽減できるため。 |
これらの取り組みにより、ユニクロは高品質な商品を低価格で提供することを可能にしました。
このコストリーダーシップ戦略は、ユニクロがファッション業界で競争優位性を確立する上で、重要な要素となっています。
グローバルプロモーション
ユニクロは、世界中でブランド認知度を高めるために、様々なグローバルプロモーションを展開しています。
スポーツ選手とのアンバサダー契約
ユニクロは、テニスの錦織圭選手や、プロゴルファーのアダム・スコット選手など、世界的に有名なスポーツ選手とアンバサダー契約を結んでいます。
これらの選手を起用した広告キャンペーンや、共同で開発した商品の販売などを行うことで、ブランドの認知度向上に繋げています。
グローバル旗艦店の展開
ユニクロは、ニューヨーク、ロンドン、パリなど、世界の主要都市にグローバル旗艦店を展開しています。
これらの店舗は、ブランドの世界観を体現する場として、情報発信やプロモーション活動の拠点となっています。
コラボレーション商品の展開
ユニクロは、世界中の有名ブランドやデザイナーとのコラボレーション商品を展開しています。
その具体的な事例を紹介します!
Uniqlo U:クリストフ・ルメールさんが率いるチームがデザインするコレクションで、トレンドを取り入れた洗練されたデザインが特徴です。 Engineered Garments:ニューヨーク発の「Engineered Garments」とのコラボレーションでは、ミリタリーやワークウェアの要素を取り入れた、機能性とデザイン性を兼ね備えたアイテムを展開しています。 MARNI:イタリアのラグジュアリーブランド「MARNI」とのコラボレーションでは、カラフルでユニークなプリント柄を落とし込んだアイテムを展開しています。 UT(ユニクロTシャツ):世界中のアーティストやブランドとのコラボレーションTシャツを展開し、UT magazineでブランド認知向上を図っています。 |
これらの商品は、ファッション感度の高い層を中心に人気を集め、ブランドのイメージアップに貢献しています。
UT magazineでは、多彩な才能を発揮するマルチアーティストとして活躍している米津玄師さんや、「ファイナルファンタジー」シリーズのアートワークで有名な天野喜孝さんの特集なども掲載されています。
ぜひチェックしてみて下さいね!
機能性商品のブランディング
前の章で説明した通り、ユニクロは「LifeWear」というコンセプトに基づき、機能性商品のブランディングに力を入れることで、他社との差別化を図っています。
ヒートテック
2003年に発売されたヒートテックは、薄くて暖かいインナーとして、冬の定番商品となりました。
ユニクロは、ヒートテックの「暖かさ」という機能を前面に押し出すことで、他社の類似商品との差別化に成功しました。
エアリズム
エアリズムは、汗をかいてもすぐに乾き、サラサラとした着心地が続く機能性インナーです。
ユニクロは、エアリズムの「快適さ」という機能をアピールすることで、夏のインナー市場で高いシェアを獲得しています。
機能性商品のブランディング戦略
ユニクロは、機能性商品のブランディングにおいて、以下の点を重視しています。
伝わりやすいキャッチフレーズ:ヒートテックの「吸湿発熱」や、エアリズムの「ドライ」など、商品の機能を分かりやすく伝えることで、顧客の理解を深めています。 体験型マーケティング:実際に商品を試着してもらうことで、機能性を体験してもらい、購買意欲を高めています。 メディアミックス:テレビCMやWeb広告、SNSなど、様々な媒体を活用し、商品の情報を発信しています。 |
これらのブランディング戦略により、ユニクロの機能性商品は、顧客から高い支持を得ています。
また、ユニクロの公式サイトでは、愛用者やデザイナーが商品の魅力について語るインタビュー記事も掲載されています。
ぜひ、チェックしてみてくださいね!
ユニクロの魅力的なメルマガを紹介!

ユニクロは、顧客とのコミュニケーションを深めるために、魅力的なメルマガを配信しています!
タイムリーな情報発信
新商品情報やキャンペーン情報、セール情報などをタイムリーに配信し、顧客の購買意欲を高めています。
読み応えのあるコンテンツ
コーディネート提案や着こなし術など、読み応えのあるコンテンツを配信し、顧客の満足度を高めています。
また、顧客の声を共有することも、魅力的なメルマガを配信する上でとても重要なポイントです!
キャンペーンの売りを押しつつも、ユニクロらしいシンプルで見やすいデザインが魅力的ですね!
このように、ユニクロのメルマガは、顧客にとって有益な情報を提供するとともに、ユニクロブランドへの愛着を深めるための重要なツールとなっています。
まとめ

この記事では、ユニクロのブランディング戦略を徹底的に分析し、その成功の秘訣を解き明かしてきました。
ユニクロは、1949年に創業以来、常に変化を恐れず、挑戦し続ける企業姿勢を貫いてきました。
フリースブームをきっかけにSPAというビジネスモデルを確立し、その後も「LifeWear」というコンセプトを導入するなど、常に顧客に新しい価値を提供し続けています。
また、佐藤可士和氏を起用したブランドロゴの刷新や、グローバル展開、サステナビリティへの取り組みなど、多角的な視点からブランドイメージを向上させる戦略も功を奏しています。
これらの取り組みを通じて、ユニクロは世界中で愛されるブランドへと成長しました。
ユニクロの成功は、時代の変化を捉え、常に挑戦し続けること、そして顧客に寄り添い、価値を提供し続けることの重要性を示しています。
ぜひ、ユニクロの成功事例を参考に、自社のブランドをさらに成長させてください!
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この記事のライター
川上あおい
3児の母。川上サトシを支えつつ学んだことを活かし始めたハリネズミ。24時間、車を運転したことがある。

この記事の監修

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