教育ビジネスの頂点に君臨し続けるベネッセが、メルマガを配信し続けるのはなぜなのか。どのようなマーケティング戦略を行っているのか。
皆さんは気になりませんか?
そこで今回は、ベネッセの多様な事業内容からマーケティング戦略、メルマガ活用術までを実際のメルマガを用いながら解説していきます!
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ベネッセといえばどんなイメージ?
ベネッセのマーケティング戦略を紐解く前に、まずはベネッセという企業について考えてみましょう。
「ベネッセ」と聞いて、どんなイメージを思い浮かべますか?
多くの人が、
「進研ゼミ」 「こどもちゃれんじ」 |
といった通信教育サービスを思い浮かべるのではないでしょうか?
長年にわたり教育事業を展開してきたベネッセは、「教育」や「子育て」といったイメージが強く、信頼感や安心感を与えるブランドとして確立しています。
ベネッセの歴史
ベネッセコーポレーションは、1955年に福武書店として創業しました。
創業当初は、中学生向けの教材を販売していましたが、その後、小学生向けの通信教育「進研ゼミ」や幼児向けの通信教育「こどもちゃれんじ」を開発し、教育事業を拡大していきました。
1990年代には、社名を「ベネッセコーポレーション」に変更。
教育事業以外にも、介護・保育事業、語学事業、生活事業など、幅広い事業を展開するようになりました。
現在では、国内外で多様な事業を展開しており、人々のWell-being向上に貢献しています。
これらの事業全体で、「よく生きる」というコーポレートメッセージを掲げ、人々の生活をサポートする企業としてのブランドイメージを構築しています。
ベネッセの強み
ベネッセの強みは、以下の点が挙げられます。
顧客満足度が高い
長年の事業を通して、顧客のニーズを深く理解している。
細やかなデータ分析
顧客データを分析し、パーソナライズされたサービスを提供している。
信頼と安心のブランド力
信頼と安心のブランドイメージを確立している。
長年の教育事業で培ってきた信頼と実績を活かし、顧客から選ばれるブランドであり続けています。
多様なチャネルでのアプローチ
紙媒体、Webサイト、アプリなど、多様なチャネルで顧客にアプローチしている。
顧客のライフスタイルに合わせた情報提供を行うことで、顧客との接点を増やし、エンゲージメントを高めています。
専門性の高い人材
教育、保育、介護、マーケティングなど、各分野の専門家を多数抱えています。
専門性の高い人材によって、質の高いサービスを提供しています。
積極的な社会貢献活動
教育支援や地域貢献活動など、社会貢献活動にも積極的に取り組んでいます。
企業の社会的責任を果たすことで、社会からの信頼を得ています。
これらの強みを活かしたマーケティング戦略によって、ベネッセは、顧客との長期的な関係を構築し、安定した収益基盤を築いています。
詳しい戦略については、後の章でじっくり解説していきます!
教育分野だけじゃない?!ベネッセの事業展開
「進研ゼミ」や「こどもちゃれんじ」のイメージが強いベネッセですが、実は教育分野以外にも様々な事業を展開しています。
ベネッセの事業は、大きく4つに分けられます。
1.国内教育事業
・通信教育「進研ゼミ」「こどもちゃれんじ」
・英語教室「BE studio」
・個別指導塾「東京個別指導学院」「関西個別指導学院」
・オンライン学習サービス「チャレンジスクール」
・進路情報サイト「マナビジョン」
・その他、教育ICTサービス、教材、辞典など
2.介護・保育事業
・有料老人ホーム「ベネッセスタイルケア」
・保育園、学童クラブ
・保育ポータルサイト「ホイクテラス」
3.海外事業
・中国、台湾、インドネシアなどで通信教育事業を展開
・グローバル人材育成「GLOBAL LEARNING CENTER」
・海外大学進学塾「Route H」
4.その他
・妊娠・出産・育児情報サービス「たまひよ」
・女性向け生活情報誌「サンキュ!」
・ペット情報誌「いぬのきもち」「ねこのきもち」
これらの多様な事業を通して、ベネッセは「人々の生活を支える企業」というブランドイメージを構築しています。
ベネッセのマーケティング戦略
ベネッセは、顧客との長期的な関係構築を重視したマーケティング戦略で知られています。
ここでは、ベネッセのマーケティング戦略の特徴を3つの視点から解説します。
1.顧客生涯価値(CLTV)の最大化
CLTV(Customer Lifetime Value)とは、顧客が生涯にわたって企業にもたらす価値のことです。
ベネッセは、顧客との長期的な関係を構築することで、CLTVの最大化を目指しています。
たとえば、
幼児期:「こどもちゃれんじ」で顧客との関係性を築く ↓ 小学生:「進研ゼミ小学講座」で学習をサポート ↓ 中学生・高校生:「進研ゼミ中学講座」「進研ゼミ高校講座」で受験をサポート ↓ 大学受験:「大学受験講座」で大学合格を支援 ↓ 社会人:語学講座やスキルアップ講座でキャリアアップを支援 |
といったように、ライフステージに合わせて様々なサービスを提供することで、顧客との長期的な関係を維持しています。
また、顧客満足度を高めることで、口コミや紹介による新規顧客獲得にも繋げています。
2.顧客との接点の最大化
ベネッセは、顧客との接点を増やし、エンゲージメントを高めるために、多様なチャネルを活用しています。
メルマガ
顧客の属性やニーズに合わせた情報を配信し、顧客とのコミュニケーションを図っています。
DM
新商品やキャンペーン情報などをダイレクトメールで告知しています。
電話
顧客からの問い合わせや相談に対応するだけでなく、アウトバウンドコールで顧客にアプローチすることもあります。
Webサイト
コーポレートサイト、サービスサイト、ECサイトなど、様々なWebサイトを運営し、情報発信やサービス提供を行っています。
アプリ
学習アプリ、子育て支援アプリなど、様々なアプリを提供し、顧客との接点を増やしています。
SNS
Facebook、Twitter、Instagramなど、様々なSNSを活用し、情報発信や顧客とのコミュニケーションを図っています。
イベント
セミナー、説明会、体験会など、様々なイベントを開催し、顧客との接点を増やしています。
カスタマーサポート
電話、メール、チャットなど、様々な方法で顧客からの問い合わせに対応しています。
3.データドリブンなマーケティング
「データドリブン」とは、勘や経験、直感ではなく、データに基づいて意思決定や行動を行うことです。
ベネッセは、顧客データを分析し、マーケティング戦略に活かしています。
たとえば、
顧客の属性:年齢、性別、地域、興味関心などを分析し、ターゲット顧客を明確化 顧客の行動:Webサイトの閲覧履歴、購入履歴、メルマガの開封履歴などを分析し、顧客のニーズを把握 市場トレンド:市場のトレンドや競合の動向を分析し、今後のマーケティング戦略に反映 |
といったデータを収集・分析し、顧客一人ひとりに最適化されたサービスや情報を提供することで、顧客満足度を高めています。
また、データ分析に基づいたPDCAサイクルを回すことで、マーケティング戦略を継続的に改善しています。
ベネッセが生んだ最強マスコット「しまじろう」
しまじろうのわお!より引用
ベネッセのマーケティング戦略において、「しまじろう」は欠かせない存在です。
「こどもちゃれんじ」のキャラクターとして誕生したしまじろうは、子どもたちにとって親しみやすい存在であり、ベネッセのブランドイメージを象徴するキャラクターとなっています。
しまじろうの役割
しまじろうの主な役割は、以下の4つです。
①子どもたちの学習のパートナー
・教材に登場することで、子どもたちの学習意欲を高め、学習内容の理解を助けています。 ・しまじろうと一緒に問題を解いたり、歌を歌うことで、子どもたちは楽しみながら学習することができます。 |
②アニメで子どもたちの成長をサポート
・「しまじろうのわお!」などのテレビアニメや映画などを通して、子どもたちの成長をサポートしています。 ・友情や協力、思いやりの大切さなど、「社会性」を育むためのメッセージを伝えています。 |
③グッズを通して「ベネッセのブランド」を伝える
・ぬいぐるみや文房具など、様々なグッズが販売され、子どもたちに愛されています。 ・しまじろうグッズを通して、子どもたちはベネッセのブランドに触れる機会を増やしています。 |
④イベントへの出演で「ファン化」を加速
しまじろうコンサートやイベントなどが開催され、子どもたちとの接点を増やしています。 こうしたイベントは、子どもたちに「楽しい思い出」を提供するとともに、「ベネッセのファン」を育成する役割も担っています。 |
しまじろうがもたらす効果
しまじろうがもたらす効果は、主に以下の3つです。
①ブランドイメージの向上
親しみやすく、信頼感のあるキャラクターであるしまじろうは、ベネッセのブランドイメージ向上に大きく貢献しています。 |
②顧客ロイヤリティの向上
子どもたちはしまじろうに愛着を持つことで、ベネッセのサービスへの愛着も高まります。 これは、顧客ロイヤリティの向上に繋がり、長期的な顧客維持にも貢献しています。 |
③売上増加
しまじろうは、教材やグッズの販売促進にも貢献しています。 子どもたちは、しまじろうの教材やグッズを欲しがるため、売上増加に繋がっています。 |
このように、しまじろうは、ベネッセのマーケティング戦略において、非常に重要な役割 を果たしています。
しまじろうを効果的に活用することで、子どもたちの心を掴み、ベネッセのブランド価値を高め、ビジネスの成功に繋げていると言えるでしょう。
アジアテレビ賞で2年連続最優秀賞に!
ベネッセコーポレーションが提供する幼児向け教育・エンターテイメント番組「しまじろうのわお!」が、アジア最大規模の国際テレビ賞である「アジアテレビ賞」において、2年連続で最優秀賞を受賞しました!
「アジアテレビ賞」は、アジア各国の優れたテレビ番組を対象とした賞で、今回「しまじろうのわお!」はプレスクール(幼児番組)部門での受賞となりました。
2024年の受賞作品は、「 しまじろうと一緒に未来をつくるテクノロジーを学ぶ 」というテーマの放送回です。
この回では、しまじろうたちが「プログラミング」や「AI」について学び、テクノロジーがどのように社会に役立っているのかをわかりやすく紹介しています。
子どもたちの好奇心と探究心を刺激する内容で、未来を担う子どもたちにとって重要なテーマを扱っている点が評価されました。
「しまじろうのわお!」は、教育とエンターテイメントを融合させた、子ども向け番組の成功事例と言えるでしょう。
ベネッセは、「しまじろうのわお!」を通して、子どもたちの成長をサポートし、社会に貢献していくという理念を体現しています。
EdTech企業におけるマスコットキャラクター
EdTech企業とは、「Education(教育)」と「Technology(テクノロジー)」を組み合わせた造語で、テクノロジーを活用して教育分野にイノベーションを起こす企業のことです。
EdTech企業においても、マスコットキャラクターは強力なマーケティングツールとなり得ます。
親しみやすいキャラクターを作成し、教材やサービス、広報活動などで活用することで、 子どもたちの学習意欲を高め、企業のブランドイメージ向上に繋げることができるでしょう。
ベネッセのメルマガ活用術
ベネッセは、様々な事業でメルマガを活用し、顧客とのコミュニケーションを図っています。
ここでは、ベネッセのメルマガ活用事例を紹介します!
一般の人向け
ベネッセのメルマガには、様々な種類があります。
まずは、一般の人向けのメルマガを見ていきましょう。
たまひよ
妊娠・出産・育児期の女性向け情報サービス「たまひよ」では、メルマガを通して、妊娠週数や子どもの月齢に合わせた情報を配信しています。
たとえば、
・妊娠初期には、妊娠中の体調管理や食事に関する情報 ・出産前には、出産準備品や入院に関する情報 ・出産後には、赤ちゃんの発育や育児に関する情報 |
などを配信しています。
また、
・マタニティセミナー ・ベビーマッサージ教室 ・育児相談会 |
などのイベント情報も配信しています。
これらの情報は、妊娠・出産・育児期の女性にとって非常に役立つ情報であり、多くのユーザーから支持されています。
いぬのきもち・ねこのきもち
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ペット情報誌「いぬのきもち」「ねこのきもち」では、メルマガを通して、犬や猫の飼い方、しつけ、健康管理などに関する情報を配信しています。
また、
・ペット保険 ・しつけ相談 ・オンラインショップ |
などのサービス情報も配信しています。
これらの情報は、ペットを飼っている人にとって非常に役立つ情報であり、多くのユーザーから支持されています。
教育関係者向けのメルマガ
ベネッセは、保育士や学校の先生向けなど、専門性の高いメルマガも配信しています。
ホイクテラス
保育ポータルサイト「ホイクテラス」では、メルマガを通して、保育士向けの情報を配信しています。
たとえば、
・保育に関する最新情報 ・保育実践事例 ・研修情報 ・イベント情報 |
などを配信しています。
これらの情報は、保育士の業務に役立つ情報であり、多くの保育士から支持されています。
ベネッセ教育総合研究所
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ベネッセ教育総合研究所では、メルマガを通して、教育に関する研究成果や最新情報を配信しています。
たとえば、
・子どもの成長と発達 ・学習意欲と学力 ・ICT活用教育 ・教員の働き方改革 |
など、教育に関する様々なテーマの情報を配信しています。
これらの情報は、教育関係者にとって非常に役立つ情報であり、多くの教育関係者から支持されています。
ベネッセは、これらのメルマガを通して、顧客とのエンゲージメントを高め、顧客ロイヤリティの向上、そして売上増加に繋げています。
ベネッセのメルマガ活用事例を参考に、自社のメルマガ戦略を改善してみてはいかがでしょうか?
Webサイトとブランディング
デザインとブランディングはマーケティングにおいて、切っても切れない関係性を持っています。
メルマガだけではなくWebサイトについてもユーザーに好印象を与え、使い勝手の良い内容を構築することで、顧客エンゲージメントを高め、ビジネスの成功に繋げることができます。
デザインとブランディングの関係性
Webサイトのデザインは、企業のブランドイメージを形成する上で重要な要素です。
たとえば、
ターゲット層
・若年層向けのサービスであれば、明るくポップなデザイン ・高級ブランドであれば、洗練されたシンプルなデザイン |
ブランドイメージ
・信頼感を重視するなら、落ち着いたトーンのデザイン ・革新性を重視するなら、斬新なデザイン |
といったように、ターゲット層やブランドイメージに合わせたデザインにする必要があります。
また、配色やフォント、画像などを統一することで、ブランドイメージを統一し、認知度向上にも繋げることができます。
それでは、ベネッセの魅力的なサイトを3つご紹介します!
ベネッセの魅力的なWebサイト3選
今回は、「たまひよの写真スタジオ」「いぬのきもち・ねこのきもち」「Waris」をご紹介します。
数あるベネッセのwebサイトの中でも特に目を引く、魅力的なデザインのサイトをピックアップしました!
1.たまひよの写真スタジオ
たまひよの写真スタジオより引用
「たまひよの写真スタジオ」は、マタニティフォトやベビーフォト、七五三などの記念写真を撮影する写真スタジオです。
Webサイトは、ターゲット層である妊婦さんやママたちの心を惹きつける、柔らかな色使いと可愛らしいイラストが特徴です。
また、スマートフォンでの閲覧に最適化されており、外出先でも手軽に情報を確認することができます。
2.いぬのきもち・ねこのきもち
いぬのきもちより引用
ねこのきもちより引用
ペット情報誌「いぬのきもち」「ねこのきもち」のWebサイトは、シンプルで見やすいデザインが特徴です。
情報が整理されており、ユーザーが必要な情報にすぐにアクセスすることができます。
また、写真やイラストを効果的に活用することで、親しみやすい印象を与えています。
3.Waris
Warisより引用
「Waris」は、女性のキャリア支援サービスです。
仕事と子育ての両立に悩む女性や、キャリアアップを目指したい女性を支援するサービスです。
Webサイトは、スタイリッシュで洗練されたデザインで、働く女性を応援するWarisの想いが伝わってきます。
また、コンテンツも充実しており、女性のキャリアに関する様々な情報を得ることができます。
これらのWebサイトは、ターゲット層に合わせたデザインやコンテンツで、効果的に情報を発信しています。
ぜひ、自社サイトづくりの参考にしてみてくださいね。
まとめ
この記事では、ベネッセのマーケティング戦略とメルマガ活用術について解説しました。
ベネッセは、顧客生涯価値(CLTV)の最大化、多様な顧客接点、データドリブンといったマーケティング戦略を通して、顧客との長期的な関係構築を目指し、大きな成功を収めています。
とくに、
しまじろう:子どもたちに愛されるキャラクターであるしまじろうは、ベネッセのブランドイメージ向上に大きく貢献しています。 多様なWebサイト:ターゲット層に合わせた、魅力的なデザインのWebサイトを多数運営し、効果的に情報を発信しています。 質の高いメルマガ:顧客ターゲティング、有益な情報提供、信頼性、読みやすさ、行動喚起、ブランドイメージといった点に注力し、顧客エンゲージメントを高めるメルマガを配信しています。 |
を効果的に活用している点が特徴的です。
ベネッセの戦略を参考に、自社のマーケティング戦略を見直し、改善することで、更なるビジネス成長を目指しましょう。
ちなみに、ベネッセグループは、株式会社コンビーズのメール配信サービスを利用しています。
コンビーズメールはシンプルで続けやすいメルマガ!
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この記事のライター
川上あおい
3児の母。川上サトシを支えつつ学んだことを活かし始めたハリネズミ。24時間、車を運転したことがある。